様の優雅さ。さらに手に取った
ときのふわりと軽い木の感触と、
手作業のぬくもり。そしてお使
いになればなるほど彫りと漆に
深い味わいが増すのが魅力です。
鎌倉彫に使用期限がないと賞さ
れるのは、時を経て美しさが姿
を変えるからです。これからも
世代を超え受け継ぎたい日本の
美意識がここにあります。

鎌倉彫の起源は八百年前、鎌倉
時代のこと。その後脈々と受け
継がれ、鎌倉を代表する伝統工
芸となりました。
特徴は彫りと漆、その双方が楽
しめること。静かさのなかに漂
う幽玄な華やぎは禅宗と武家の
都らしさを感じさせます。
彫刻刀の刀痕をあえて残す素朴
な力強さと四季の草花や吉祥文


彫を。和食もオードブルも、ワ
インやコーヒーのお席にも似合
います。その意外性に楽しい会
話とおもてなしのイメージが限
りなく広がります。
ご家族の集いや饗宴の華となる
一枚には、本物ならではの価値
あるひと品を。鎌倉彫が思い出
とともに愛され続ける贈り物に
なることを祈っています。

陶磁器と一緒に鎌倉彫の器を食
卓へ。あらゆる世代から海外の
方々にまで、暮らしにとけ込み
広く愛されることが願いです。
漆は取り扱いが難しいと思われ
がちですが、実は鎌倉彫は普通
の器とほぼ同様に洗ってお使い
いただけるほど丈夫です。
鎌倉彫は使ってこそ生きるもの。
ぜひ集いのお席の真ん中に鎌倉


本物の伝統工芸を手にする悦び
は、お値段に見合った豊かな時
間となるのではないでしょうか。
そして三つ目が「人との和」。
鎌倉彫の題材は花だけでも数十
種類。贈る人・贈られる人にお
似合いになるお柄をイメージす
るところから人とのつながりが
生まれ、鎌倉彫との楽しいおつ
き合いが始まります。

鎌倉彫のある生活が提案する三
「和そのひとつ目「和
様」の美しいもてなしの風習。
現代の生活では省略されつつあ
る茶托やお盆、菓子皿など。賓
客を敬う文化がいつまでも守り
続けられることを願っています。
ふたつ目は、幾星霜を経た職人
の技を愛でる「和やか」な時間。
何代にもわたり使い続けられる


工程を想うと、より一層の愛着
が湧くのではないでしょうか。
特に当店の鎌倉彫は下地を丹念
に塗り重ね、塗っては研ぐ十数
回の繰り返しを漆では定評のあ
る工房がすべて行っています。
鎌倉という深い歴史を持つこの
地の伝統工芸。揺らぐことなく
貫かれてきたものづくりの姿勢
は凛とした尊さに溢れています。

一枚のお盆が仕上がるまでの時
間は約三ヶ月。彫と形によりさ
らに長く短く期間は変わります
が、木地を挽く木地師・彫刻を
施す彫師・漆の塗師、それぞれ
の職人が連携して一枚を仕上げ
ます。
黙々と手を動かす工房の一日。
鎌倉彫を手にした時、花びら一
枚の陰影にも込められた創作の


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