皆様、こんにちは。
鎌倉彫専門店「陽雅堂」のブログ担当Oでございます。
7月も下旬となり、いよいよ夏本番といった賑わいでございます。
浴衣に合わせた下駄で、軽やかな足音と共に夏のお出かけを楽しまれた方も多くいらっしゃることと存じます。
陽雅堂でこだわりの一足をお求めいただいたお客様、あるいは思い出の詰まった下駄をお持ちのお客様から、この時期になるとお手入れに関するご質問をいただくことが増えてまいります。
「良い下駄だからこそ、永く大切に履きたい」
そのお気持ちに応えるべく、本日は店主直伝の「下駄のお手入れと保管方法」について、皆様の疑問にお答えする形でお届けいたします。
履いた後のお手入れが下駄の寿命を決めます

量産品ではない職人の手仕事で作られた下駄は、少し手をかけてあげるだけでその美しさと履き心地を何年も保つことができます。
お手入れの時間は、ご自身の愛用品と向き合う、豊かなひとときでもございます。
よくある疑問にお答えします – 下駄のお手入れQ&A
Q1. もしも急な夕立で、下駄が濡れてしまったら?
履物全般に言えることですが、雨の日に下駄を履くのはなるべく避けるのが基本でございます。
しかし、夏の天気は変わりやすいもの。
やむを得ず突然の降雨で濡れてしまった場合には、以下の手順で対処してください。
- 帰宅後すぐに、乾いたタオルで全体の水分を優しく、そしてよく拭きあげます。
- 直射日光を避け、風通しの良い場所で「陰干し」をします。 ドライヤーなどで急激に乾かすのは、木の反りや割れの原因となりますのでおやめください。
- 木が水分をたっぷりと吸っているため、一週間程度、ゆっくりと時間をかけて乾かすのが理想です。焦らず、じっくりと湿気を抜いてあげましょう。
Q2. 暑い日に履いて、汗をかいてしまったら?
夏の暑い日には、足の裏にも汗をかきます。汗や皮脂、そして外のほこり汚れは、そのままにしておくとシミやカビの原因となります。
- 固く絞った濡れ布巾で、足が直接触れる天面(てんめん)を優しく拭きあげます。
- 汚れを丁寧に拭き取った後は、こちらも風通しの良い場所で、きちんと陰干しをして水分を飛ばしてください。
来年も気持ちよく履くために – 長期保管の秘訣
「花火大会も終わったし、次の夏まで履かないけれど、どうやって保管すれば良いの?」というご質問も多くいただきます。
来年も美しい状態で履くための、長期保管のポイントをご紹介します。
- 【最重要】保管前には、必ず汚れを落とし、完全に乾かす。
上記Q2の方法で、表面に付着したほこり、汗、皮脂汚れを綺麗に取り除きます。これらの汚れと「湿度」が、カビが繁殖する何よりの好物(餌)になってしまうからです。そして、陰干しで完全に乾燥させることが最も重要です。 - 新聞紙などに包み、乾燥状態を保つ。
完全に乾いた下駄を、湿気を吸ってくれる新聞紙などで一本ずつ優しく包みます。 こうすることで、保管中の湿気から下駄を守ることができます。 - 風通しの良い場所で保管する。
下駄箱の奥にしまい込まず、比較的湿気の少ない、風通しの良い場所で保管するのが理想です。購入時のお箱に入れる場合は、乾燥剤を一緒に入れておくのも良い方法です。
丁寧な手入れで一生の相棒に

ほんの少しの手間と愛情をかけることで、あなたの大切な下駄は、来年も、再来年も、きっと夏の良き相棒として活躍してくれることでしょう。 お手入れの方法でご不明な点がございましたら、いつでもお気軽に陽雅堂までご相談くださいませ。
職人の手による一品を、ご自身の手で育んでいく。
そんな楽しみも、鎌倉彫の道具と共に暮らす醍醐味の一つでございます。
皆様の夏が、素敵なものとなりますように。
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